訳詞・木村陽子
It's a mighty hard row my poor hands have hoed
My poor feet have travelled this hot dusty road
Out of your dustbowl and westward we roam
Through deserts so hot and through mountains so cold
I've wandered all over your green, growing land
Wherever your crops are, I'll lend you my hand
On the edge of your cities, you'll see me and then
I come with the dust and I'm gone with the wind
California, Arizona, I've worked on your crops
And northward up to Oregon to gather your hops
Dug beets from the ground, I've cut grapes from the vine
To set at your table that white sparkling wine
Green pastures of plenty from the dry desert ground
From the grand Coolie dam where the waters run down
In every state of this union we migrants have been
We work on the land and we'll fight until we win
It's always we ramble, that river and I
All along your green valleys I'll work 'til I die
Travel this road until death sets me free
'Cause pastures of plenty must always be free
それは大変つらい仕事だった。私の貧しい手で鍬で草をかきながら
貧しい足で この灼熱の塵まみれの道を進んだ
砂嵐の地帯から西へ西へと我々は放浪する
灼熱の砂漠を通りすぎ、極寒の山々を通り過ぎていく
我々はあなたの育てた緑生い茂った土地を渡り歩く
あなたの作物がなるところはどこへでも 手を貸そう
街の外れであなたは私と会うだろう、そして私は塵と共に
やって来て 風と共に去っていくだろう
カリフォルニアでアリゾナで、私はあなたの土地で働いていた
そして、オレゴンへ北上し あなたの作物を取り集め
畑からビートを堀り、葡萄の木から葡萄をもぎ取った
白のスパークリングワインをあなたのテーブルに用意するために
乾いた砂漠の土地から緑の豊かな牧場へ
大きなクーリーダムには水が流れ落ちている
この国のいたるところに我々は移住する
我々はこの国で働き そして勝利を得るまで戦うだろう
あなたの緑の渓谷に沿って川をぶらつく
私は死ぬまで働き続けるのだろう
死が私を自由にするまで、この道を歩み続けるのだろう
その時 この豊かな牧場から自由になれるに違いない
曲の背景を調べていくと原曲はウッディ・ガスリーという人で、彼が後世に大きな影響を与えた『フォークの神様』である事を始めて知りました。
この辺りの音楽は陳五郎さんの方が断然詳しいかと思います。
彼は30年代半ば、故郷であるオクラホマ州で起きた砂嵐や不況から逃れるために、ロサンゼルスに向かっていたそうです。一番の歌詞はその時の事なのかなと思いました。
大不況のまっただ中、数多くの人々が仕事を求めて放浪していた、アメリカのどん底時代に貧しく奴隷のようにこき使われてた社会の底辺にいる人達の自由と解放が唄われてて非常にメッセージ性の強い人を動かす力のある歌だと感じます。
(木村陽子)
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